しかし、故あって、文を先に記します。勿論回答は絵を描いた後です。
次の作品を形容します(渡邊妙子氏より)。
平造り、三つ棟、身幅広く、先反りつく。
地文は板目やや肌立ち、地景入り地斑交る。
刃文は小のたれに互の目交じり、湯走りかかりやや荒めの沸つき、
洲流しかかる。
鋩子は浅くのたれ込み、先小丸に返る。
茎は生ぶ、先栗尻、
鑢目勝手下がり、二字銘
さらに、
平造、三つ棟、身幅広く、重ね薄く、わずかに反る。
地文は板目に杢目交じり、やや肌立ち、乱れ映り風となり、黒い墨肌あり。
刃文は逆丁字大きく乱れ、逆足・葉入り、飛び焼きあり、
匂い口は匂い締まりごころに柔らかく、しかも冴える。
彫り物は棒樋細く棟よりに彫る。
茎は生ぶ、先は刃上がり栗尻、
鑢目は大筋違、目釘孔三個、表裏棟寄りに細鑿で長銘。
一方、明治の本阿弥弥三郎師の「刀剣鑑定秘訣」http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/854200/
(近代デジタルライブラリより)に、造り、地文、上作、流派等を記す。
これを見るに、上作は以下のとおり。
鍛刀:刃白く、地鉄青く。
沸:真の塗物に銀の砂子をふるいかけしが如し、刃の上、焼きざかいにもある。
棟焼け、地走り、沸(にえ)、活気あるもの。
匂口:深きもの
地景:木工肌のごとき鍛えの見ゆるもの
稲妻:見事に光焼きざかいに多くある。
なるほど
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